企業のメールボックスからLinuxを忍び込まそうとしているScalix - ITmedia エンタープライズ

 しかし、われわれが本当に知りたいのは、ScalixLinuxへの円滑な移行をどう進めるかだ。「Exchange 5.5をScalixに切り替えても、すぐには何も変化しない。これがユーザーにとって一番良い。Outlookをそのまま使い続けることができ、投資が保護されるからだ」

 「次の段階で、WindowsデスクトップのMicrosoft Office(Word、PowerPointExcel)をOpenOfficeに切り替える。これでオフィスソフトのライセンスコストがゼロになる」

 「この段階で、同時にOutlookScalix Web Accessに切り替える。Webベースの電子メールクライアント──Firefox内で実行され、LinuxWindowsのどちらからも利用できる──はルックアンドフィールがOutlookとよく似ているので、トレーニングコストがかからない」

 「まだWindowsは稼働しているが、これでMicrosoft OfficeOpenOfficeに切り替わり、Outlookとの縁も切れたことになる。この段階ではWebクライアントを使用する」

 「さて、次の段階でいよいよWindowsに退場願い、Linuxを導入する。アプリケーションはそのままなので、ユーザーから見た変化はそれほど大きくない」

 彼は芝居がかって一息つき、こう付け加えた。「Scalixがこれから辿る歴史は、このようなものだ。主役はScalix。大いに期待できるね」

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